会社に入社して以来そばをよく通ったビルが、今日更地になっていた。
驚くほど小さい土地だった。
私の会社が入っているビルも、更地になったらこんなものだと思ったら何だか悲しくなった。
そんなことがあったからか。今日本当に小学生の時以来やったことのないガシャポンをやった。地下鉄駅のコンコース。スターバックスのななめ前。14種類の人形のガシャポン。私にはレゴの人形に似て見えるがバンダイは似ていないつもりだろう。
1 子(ね。耳つき)
2 一途
3 ロマンチスト♂
4 ロマンチスト♀
5 三つ星
6 企業戦士
7 女狐
8 悟り
9 玄人
10 素人
11 妄想族
12 方向音痴
13 品定め
14 小心者
方向音痴の私は12番に惹かれて100円玉をサイフから出したが、他のが出ても会社で「はい。あなたのキャラ人形あげる」と渡せそうなキャラクターばかり(渡したら物議をかもしそうなのもあるが)。
そうしたら2番の「一途」が出た!
嬉しい。とても嬉しい。8番の「悟り」よりずっと嬉しい。私が滝行で求めているのは「一心」で「悟り」ではない。
「一途」というのはソックスくらいのところまでくる深さの「一心」だ。私は今ひざ下(ニー・ディープ)くらいの深さを目指して滝に入っている。
一生やっても背が立たなくなる深さの一心の海に入るのは無理だろう。宇宙は広いし、一心の海は宇宙いっぱい広がった遠浅の海だ。菩薩だって腰のあたりの深さで私の方を見ている。
でも少しでも前に足を運ぶ。その運びが一心だ。もう背が立たない深さまで来ても前に進む。それが一心だ。一途はまだ海は遠浅だとじたばたしている一心だ。
全然前に進めてないから悲しく思う時もよくある。でもあきらめなければ次の一歩はある。
時間はいくらでもある。菩薩は気長に待っている。
ジャブジャブジャブジャブ……。